リユース、リサイクルのスペシャリストとして
最適な自動車解体を突き詰める
世界中で走る日本の中古車。部品が現地にないからこそ中古部品のニーズは高い
生産部機能部品チームで使用済み自動車からエンジンを取り出し、商品化して販売する業務をしています。お客様は主に外国にエンジンを輸出している外国人の方がメインです。日本の中古車は走行距離や品質が高く評価され、途上国を中心に世界中で走っています。日本国内であまり見なくなったような古い車種であっても海外ではまだまだ現役で走っていることも多いです。
中古車だけ現地に輸出されても現地で自動車を修理する際にその車種にあった部品が必要であり、エンジンも載せ替えて利用するケースがあります。そういったお客様へ３Rはエンジンや中古部品を販売しています。日本に在住して母国に輸出しているバイヤーはもちろん、３Rから直接コンテナに自動車部品を積載し海外に輸出することもあります。
自動車をいじることが好きで整備士学校から３Rへ
自動車整備士学校を卒業後、新卒で３Rに入社しました。自動車をいじることが好きだったこと、使用済み自動車をできる限り再利用するという３Rの社会貢献性に魅力を感じて入社しました。入社後は自動車解体の平場業務から国内のお客様向けに中古部品を販売するフロント業務など一通り業務を経験したのちに、現在の機能部品チームに異動しました。当時の先輩に自動車解体のいろはを教わり、１次工程で取り出されたエンジンを検品し販売できるように仕上げるのはもちろん、販売担当としてお客様に売込みをすることも重要な業務。相手は商売上手の外国人が殆どでタフな交渉が求められます。エンジン担当になってから3年くらいは先輩からも、当時の工場長からも相当鍛えられましたね。
売上をしっかり確保するからこそ資源循環社会の確立に貢献できる
自動車解体は自動車リサイクル法に則り、解体工程がマニフェスト管理されていて、解体する期限や、順序が厳しく決まっています。効率的に台数を解体していかないと間に合わないこともあり、作業時間の効率化はもちろん、リサイクルされる素材を丁寧に取り出すことでより資源循環が促進されるので全ての効率化が求められます。エンジンの販売も再利用できないエンジンは鉄などの素材にしかなりません。エンジンとして販売できた方が利益は上がるし、素材のリサイクルより環境への負荷が低いです。
循環産業として再利用できる部品をできるだけ増やしていくことは重要であり、やりがいを感じます。もちろん企業として利益を出さないことには事業が継続できず社会に貢献もできないので、目利きをたてて部品としての価値をしっかり査定することも重要だと思います。３Rの強みは大きな工場と展示スペース。できる限り再利用できる部品としてエンジン等を在庫するようにも心掛けています。最近は廃エンジンも減ってきていて良い傾向だなと感じています。
職人としてスペシャリストとして自動車解体を突き詰めていきたい
入社してそろそろ20年になり、社内でもベテランの立場になってきました。キャリアとしてマネジメントに移っていくという選択肢もありましたが、自分は職人、スペシャリストとして自動車解体を突き詰めていきたいと思い、現在は主幹の立場として後輩の指導にもあたっています。50メートル先にあるエンジンがシルエットで型番がわかるようになりました。職業病だね（笑）。日本は今後人口減少していくなかで、将来的には使用済み自動車の発生も減少していくし、PＨＶ、ＥＶなど新技術にも対応していかなくてはいけません。まだまだ現場で突き詰めることはたくさんあると思います。
これから３Ｒで働く若い子に対しては、３Rは現場業務の大変さはあるけれど、地道に部品を集めて、検品してお客さんと折衝してというは仕事が仕上がった時の達成感をすごく感じます。自分も若いとき、コンテナUSAを担当していた際、1－2カ月かけて部品を集めて、ようやく集まった部品がコンテナとして現地に出ていった時はこの仕事にやり甲斐をとても感じた瞬間でした。そういった経験をもう少し若い子たちにも共有しながら、自分たちの仕事の役割や社会的な意義などをイメージしてもらえていけたら最高ですね。
